最適化エンジニア 宮脇悠
※このインタビュー記事はJij Inc. Advent Calendar 2023の25日目の記事にリンクしています。
Jijに入社した理由を教えてください
私は工学系研究科の修士課程を卒業後、新卒でバイオテクノロジー企業の経営戦略部に入社しました。大学院時代に在籍した震災復興支援組織での学びをきっかけに、一つのことを究めるよりも様々な方向の仕事を経験したいという気持ちが強く、会社の意思決定に関われる部署で働くことを希望しました。2年の在籍の中で経営に関わる全般を経験し、そこで得た知見を活かせる実践的な場に移るために小規模ベンチャーへ転職しました。小さい会社だったので、経営領域のみならず、総務・経理・人事と、ベンチャーが拡大する上で必要な機能をなんでも担当しました。同時に経営者向けの勉強会に参加することで多様な人との繋がりや視野の広がりを得ることができ、忙しいながらも充実した日々を送っていました。
そのような中で様々な視点を得たからこそ、自身の今後のキャリアを改めて考えるタイミングがありました。具体的には、日本の産業衰退という大きな社会課題がある中でどうするべきか考えていました。まだ産業として成立していない領域においてルールメイキングから携わることが重要だと考えている時に、昔量子コンピュータに興味を持っていることを思い出しました。そして、この分野に大きな可能性を感じました。その後、起業する前提で量子コンピューティングを学ぶためにオランダ留学を決めました。留学のタイミングがちょうどコロナ禍と重なってしまい、現地に移住したのにオンライン授業を余儀なくされたり、英語で大変苦労したりと様々なハードルはありましたが、2年間の修士課程を無事終えることができました。ちょうどそのタイミングで子どもが生まれたこともあり、現実的な生活も考え、当初の起業という目的は未達成ながらも日本に帰国する決断をしました。しばらくの間は育児に専念し、その後に次の転職先のリサーチを進めました。研究要素の強い会社ではなく、社会と繋がりのある事業会社の方が自身のモチベーションが保てると考えました。また、オランダ留学時代に参加した数理最適化プロジェクトでの学びが非常に面白く興味深かったため、その領域もカバーしている会社で働くことが理想でした。結果的に、量子技術のみならず数理最適化も扱っているJijにたどりつくことができ、選考に進みました。この会社であれば、社会にインパクトを残せることがやれそうと思い、最終的に入社を決断しました。
現在の担当業務とやりがいを教えてください
現在は最適化プロジェクト支援チームに所属し、企業とのプロジェクトを担当してます。
この業務において数理最適化に関われることにやりがいを感じています。私は、日ごろから最適化を考えるのが好きで、例えば直近で家を建てる予定があるのですが、家を作るにも金銭や土地等の制約条件の中で、家族や自分の「こうしたい(理想)」という目的関数が最大化されるように調整しながら進めることが必要です。それは最適化が好きだから頑張れたのかなと考えています。普段の生活の中で興味の強いことや問題意識として抱いていることを仕事に繋げられることがモチベーションになっています。
また、私は違った業界にいたので、この業界に関する新しい知見や知識を日々得られることがとても楽しく感じています。同時に、コードを書く業務において実行すればすぐにフィードバックが得られることもやりがいにつながっています。どのような仕事においても言えますが、適切なフィードバックを受けられることが重要だと思っているからです。エンジニアはそのスピーディなサイクルの中で社会実装ができるという点がこの仕事の醍醐味だと思っています。
今後どんなことにチャレンジしていきたいですか
多くの数理最適化プロジェクトに関わりたいと思っています。特にエネルギー業界のプロジェクトには、より主体的に参加していきたいです。私はスノーボードが好きなのでシンプルに温暖化が進むと雪が減って困ります。私の身近な問題を解決するためにも脱炭素の流れに持っていくことは必要で、そのためにはエネルギー・自動車業界の課題解決をすることが急務ですし、そこに数理最適化の手法が十分に活かせると考えているからです。
候補者へのメッセージをお願いします
先ほどもお伝えしたように、私は目の前の興味関心を仕事に活かすことで力が出るタイプなので、数理最適化をやりたいならJijだと思い入社しました。なぜならば数理最適化でビジネスを進めるというブレない軸がある会社だからです。しかしながら、私は数理最適化領域での業務やエンジニアとしての経験がなかったため、チャレンジングな選択だったと思います。
私と同様に、未経験でも数学が得意な方や数理最適化に興味を持っている方なら、自分で勉強をし経験豊富な人に学びながら推進し活躍できる環境があるので、ぜひ興味のある分野に挑戦してほしいと思っています。
また、Jijはフルリモートワークを推奨しているため、日本のどこにいても仕事をすることができるので居住地域によって挑戦を諦める必要はありません。