アルゴリズムエンジニア 松山洋道

 
今回の社員インタビューではアルゴリズムエンジニアとしてJijへ入社した松山洋道さんの入社の経緯や、現在の担当業務、やりがいをインタビューしました!
 

Jijに入社した理由を教えてください

私は大学院博士課程で物性物理学を専攻していました。専門分野の研究と並行して、量子計算の勉強をしていたことがあり、Jijという会社があるということは知っていました。また、自分の専門分野とJijが行っている研究内容が比較的近しい部分があり、企業の中でどのように物理の知見が生かされているのかという点にも興味がありました。そのようなきっかけから、ドクター3年の夏にJijのインターンシップに参加しました。
インターンシップを通して、Jijが具体的にどんな研究をしているのかをメンターとのやり取りや資料・データなどで詳しく知ることができ、この企業だったら自分がやりたい研究ができるかもしれないと思い、CEOに社員選考の相談をすることにしました。ただ、一方ではアカデミックに残るべきかといった葛藤も抱えていて、その当時はJijのみならず様々な方向性を模索していました。最終的には、「アカデミックにこだわらなくても、民間企業でも研究は続けられる!Jijにはその環境がある!」と確信し、Jijへの入社を決断しました。
 

現在の担当業務とやりがいを教えください

現在の中心業務は、JijModelingの開発です。JijModelingはJijZeptという弊社のクラウドサービスで用いられるライブラリです。JijModelingは、数理モデルを式変形し計算効率を向上させたり、さまざまなハードウェアに適した形に最適化問題を変換する作業を自動で行うライブラリです。そのプロジェクトを先輩社員とともに推進しています。
先輩社員が構想したことを私がプログラムに落とし込むことが大まかな役割分担ですが、入社当初は実装で使用するRustのスキルが全くなかったので、とにかくRustの習得を必死で行いました。また、このプロジェクトを進めるにあたり、コアなアルゴリズムの部分を深く共有しなけばいけないので頻繁に議論をする必要があります。入社後数ヶ月は様々なキャッチアップをしながらも、他メンバーの負荷を少しでも減らせるよう自分なりに工夫して業務を進めてきました。
プロジェクトを進めるにあたって、先輩社員のマネジメントが非常にうまく、私ができるレベルや範囲を事前に想定して業務計画に落とし込んでくれるので、スケジュール通りに推進ができてとてもスムーズです。また、私がわからないことがあると、自分の知見や参考文献を惜しみなくシェアしてくれるので、その点でもスピーディに知識習得ができて助かっています。
上記業務とは別に、CEOからの提案で、入社3ヶ月目にイタリアで開催された学会に参加することができました。日本で論文だけから情報を得ていると、得られる情報にどうしても限界がありますが、国際的な学会に参加し、多くの方と議論することで、量子アニーリングの研究について世界での主流や常識がわかり、広い視点を手に入れることができました。今後の研究のモチベーションになったと同時に、キャッチアップしたアイディアをぜひ活かしたいと思いました。これは本当に貴重な経験でした。
 

今後どんなことにチャレンジしていきたいですか

理想的には、実社会とアカデミックの橋渡しになりたいと思っています。
私たちは、アカデミックで生まれたアイディアや技術を用いて、事業会社の立場から、様々な企業が抱えている問題や課題をいかに取り除けるかを研究し、具体的な課題解決を図ることが使命です。一方で、企業が抱えている問題を解決するために生まれたアイディアが、アカデミックの研究においても活かされることがあると感じています。なので、実社会とアカデミックの中間にいる立場として、両者にとって価値のあるアイディアや技術を提供していけたら良いと考えています。
これは、実社会の様々な課題を実感できるJijで働いているからこそ担える役割ではないかと思っています。
 

候補者へのメッセージをお願いします

JIjはコミュニケーションの多さが特徴だと思います。リモートワークのメンバーが多いものの、Slackやhuddle meeting、Google Meetなどを用いて頻繁にコミュニケーションを取りながら業務を進めたり、勉強会を行ったり、時に業務とは直接関係のない会話もしています。新しく入社したメンバーにとって、早い段階で既存メンバーの人となりがわかると、スムーズに業務が進められるのでありがたいです。そういった意味で、入社後の障壁が低いので安心して働ける環境があります。
また、Jijでは研究開発をした結果をすぐプロダクトに乗せることができます。スピーディーに成果がわかるので次の研究開発へのモチベーションに繋がります。これは事業会社こその特徴と言えるでしょう。
このようなJijに興味のある方と一緒に仕事をして、互いに切磋琢磨できる環境を作っていきたいと思っています。